Polyneura ducalis

Polyneura ducalis Westwood, 1840

階級[※]

Cicadinae-Polyneurini-Polyneurina-Polyneura-Polyneura ducalis

特徴[1][2]

体色は黒い。
複眼を含む頭部の幅は中胸背基部と同じ程度。
複眼や頭頂側方の縁、前胸背の前縁や前胸背外片は黄褐色。
口吻は後脚基部に届く。
脚の腿節の大部分や、場合によって基部は赤い。腿節の根本や先端、脛節や符節は黒い。
前胸背は中胸背より長い。前胸背外片の側方は発達し、内側(前胸背内片)は短く角ばっている。
前翅は不透明で、茶色-黄褐色。前翅の根本側1/3以上程度は色合いが濃い。
前翅の翅脈や前縁、後縁(clavas)は黄褐色。前翅は時に短い円盤状の黄褐色の帯を持つ。
前翅の翅脈は分岐し、先端に向かうほど細かい。
後翅は褐色で、いくつかの標本では淡い黄褐色のまだら模様を持つ。
腹部は頭部+胸部より長い。
♂背弁は完全に覆っている。
♂腹弁は幅広く左右は重なる。
♂腹弁は短く、腹部基部を超えない。
♂腹弁は側縁が斜めで、後方は凸状。

 

分布域

インド[1]、ネパール[1]、ミャンマー[1]、ブータン[2]、チベット[3]

インドネシアやベトナムなどの記載もあったが[3]、別種やラベルミスの可能性が高いと考えている。

画像

ネパール産♂ 背面
ducnew.png
ネパール産♂ 腹面
♂外部生殖器(破損)
Poluneuraducalisgenitalia1.png
Polyducageni1.png
インド産♀ 背面
Polyneuratibetana31.png
インド産♀ 腹面
Polyneuratibetana2.png
 
 
 

同定理由

・属までの特徴と一致すること
・前翅の色彩が黄褐色であること
・前翅の結節線沿いの帯のような模様が広いこと
・産地が文献と一致すること

同定の確度:★★★★★

備考

おそらく他種と混同されていることが多いが[4]
中胸背に模様がなく、
またPolyneuraとしては比較的翅脈がまばらで
翅端室が少ない種であると思われる[1][2]

 
 

参考文献

[1]W. L. DIATANT, “A Monograph of Oriental Cicadidae (Parts I-VII)”, 23(1889-1892).
URL: https://www.biodiversitylibrary.org/item/35302#page/49/mode/1up

[2]PHURPA DORJI, “New record of Cicadas (Hemiptera: Cicadidae) from Eastern Bhutan”, JOURNAL OF ENTOMOLOGY AND ZOOLOGY STUDIES, 381(44):381-383(2016).

[3]A. F. SANBORN & M.H. VILLET, “Catalogue of the Cicadoidea (Hemiptera: Auchenorrhyncha)”, In USA: Elsevier Science Publishing, 1001 pp(2014)

[4]CHOU, I. & YAO, W., “The Cicadidae of China (Homoptera: Cicadoidea)”, Tianze Eldoneio, Hong Kong, 380 pp., 16 plts(1997). 

[※]Catalogue of Life.
URL:https://www.catalogueoflife.org

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