Formotosena seebohmi

Formotosena seebohmi (Distant, 1904)

階級[※]

Cicadinae-Polyneurini-Formotosenina-Formotosena-Formotosena seebohmi

特徴[1][2][3]

以下の点を満たすことで同属他種と区別できる。
・前翅の幅は長さの1/3を超え、広い。
・後翅に白班をもたない。
・腹部背板に白色部を持たない。

Formotosena montivagaに類する(注:記載文(インド産)のmontivaga。)
頭部は中胸背基部よりわずかに幅広い。
複眼は突出する。
体色は黒く、後頭楯沿いや複眼付近などは淡緑色。
前胸背外片の模様(中央でほぼ途切れ三角上の模様を持ち、端で細くなる)や、
中胸背の模様(内部に二つの黒い模様を持つ)、X隆起などは淡い緑色。
中胸背の模様の残りの黒い部分は、4つの倒円錐(中央不たちは小さい)が並んだようになっている。
口吻は後脚基部を超える。
脚は黒い。
前翅の幅は長さの1/3を超え、広い。
前・後翅の先端は広く鈍角。
前翅は黒くの根本の縁は淡緑色で、翅脈は栗色。
前翅には広くて乳白色の帯がある。帯はradial areaで太く、翅端室根本側で細く減衰する。
前翅のulner cellや翅端室には茶色の筋がある。
後翅は黒く、翅端室近くに茶色の筋がある。筋は翅垂部で最も大きい。
後翅に白班をもたない。
腹部背板に白色部を持たない。
♂背弁は半円形で、鼓膜の大部分を隠す。
♂腹弁は三角形で、腹部第二節を超えない長さ。

 

分布域

台湾[1]、中国[2]、ベトナム[3][4]

 

画像

台湾産♂ 背面
 
台湾産♂別個体 腹面

♂外部生殖器
  

産地不詳(台湾産?)♀ 背面

台湾産別個体♀ 腹面

中国:福建省産♂ 背面

F_seebohmi_china2.png
中国:福建省産♂ 腹面
F_seebohmi_china1.png
♂外部生殖器
F_seebohmi_china3.jpg
 
F_seebohmi_china4.png

 

同定理由

・属までの特徴と一致すること
・翅が比較的広いこと
・♂個体は産地が中国であること

同定の確度:★★★★★

備考

和名はタイワンアブラゼミ[3]

生態動画/鳴き声
Youtube
https://youtu.be/SXknr_Yojkoz

生態写真
iNaturalist
https://www.inaturalist.org/observations/87959945

 

参考文献

[1]DISTANT, W.L., “Rhynchotal notes. — XXVI”, Annals and Magazine of Natural History, London, (Ser. 7), 14: 301(1904).
URL:https://www.biodiversitylibrary.org/item/88431#page/319/mode/1up

[2]CHOU, I. & YAO, W., “The Cicadidae of China (Homoptera: Cicadoidea)”, Tianze Eldoneio, Hong Kong, 380 pp., 16 plts(1997). 

[3]HAYASHI M, “ベトナム中部のタイワンアブラゼミ近似種”, Cicada 28 No.1(2021).

[4]PHAM, H.-T. & YANG, J.-T., “A contribution to the Cicadidae fauna of Vietnam (Hemiptera, Auchenorrhyncha), with one new species and twenty new records.”, Zootaxa 2249, 1-19(2009) .

[※]Catalogue of Life.
URL:https://www.catalogueoflife.org

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